決算申告の注意点

新規創業経営者様に必要な月次監査訪問の意味

Dream24では、企業の成長と発展のポイントは「月次決算である」と確信しています。

1年に一度の本決算(年次決算)は会社法や税法で強制されていますが、
月次決算は法律で強制されているものではなく、
会社が発展するための管理手法として活用するものです。

私たちが関与先様の会計・税務のお手伝いさせていただく場合には、
この月次決算のために、毎月必ずお客様を訪問し監査・指導・経営のアドバイス等を行うこととしています。 

1、月次にこだわる理由

この「月次決算」と「月次巡回監査」を行う理由はいくつかあります。

1.経理担当者が行う本決算業務の部分的手続きとして
月次決算をしなくても本決算はできますが、本決算を早くまとめるために、
本決算の12分の1の手続きとして月次決算を行います。
一年分をまとめてやるよりは、月々にやっておく方が本決算の処理が速く、正確にできます。

2.社長が行う経営管理のため
年初の目標を達成するために、期中の状態を月ごとに細かく把握し、期末までに目標を達成
できるように、問題点があればすぐに対策案を講じます。

3.帳簿の証拠能力の保持のため
わが国の税法では、会計帳簿の範囲や帳簿の記載要件を詳しく定めており、
これが遵守されていて計算に誤りがなければ、税務当局はこれを認める仕組みになっています。
月々の、いえ日々の証拠書類・証憑書類の整理と記帳は、信頼性ある会計帳簿・決算書の第一歩です。

4.会社法からの要請
会社法において、会計帳簿への「記帳の適時性と正確性」が規定されました。
「記帳の適時性」とは、記録すべき取引が発生した後すみやかに記帳が行われる、ということです。
「記帳の正確性」とは、記帳が事実をゆがめない真実のものであり、かつ帳簿計算が正確である、
ということです。現金取引は「その日のうちに」、信用取引は「翌月末までに」正しく、証拠書類に基づいて
もれなく記録されているかどうかを月次巡回監査でチェックします。

5.会計指導と経理担当者様の育成のため  
私たちは巡回監査においてはただ会計処理のチェックだけではなく、
経理担当者の方に対して会計・税務などのご指導及び助言を行っています。
これにより経理担当者様のレベルアップが図られ、さらに経営者様にとって有用な
会計情報を迅速かつ正確に提供することができるようになります。  

6.社長様への経営助言のため  
経営者の方は税理士・会計事務所に、
経営の意思決定に役立つタイムリーな情報を求めていることでしょう。
しかし、もし巡回監査をしていなかったならば、私たちは一般論で抽象的な助言しかできません。
月次巡回監査を行うことで、私たちは現場の状況を生で見てかつ肌で感じることによって、
はじめて自信をもって具体的で有意義なアドバイスができるのです。

2、税理士法からも

最後に少し難しい話になりますが、
税理士法では、税理士業務を行う者に対して、「真正の事実」を確保し、
そのために「相当注意義務」を果たすことを課しています。

これは解りやすくいうと、
税理士には、会社が行った会計処理が真実なものであるかどうかを確認する義務があるということです。
この真実性を確認する業務が「月次巡回監査」に他ならないのです。
会社を訪問し現場を見ること無しに、取引が事実であるかどうか解るはずがありません。

また、会社の行った会計処理が事実でなかったり誤りがあったりした場合には、
後々税務調査があったときなど会社が不利益を被ることになります。
そういった事態を防ぐためにも「月次巡回監査」は、私たちDream24にとって
必須の業務であると思っています。